世界禁煙デー


5月31日は世界禁煙デーです。


世界保健機関(WHO)により定められ、

タバコフリー(たばこから解放された)社会を目指し、世界中でキャンペーンが行われます。

タバコの煙には200以上の有害物資が含まれており、喫煙習慣は『百害あって一利なし』と言われるほど、様々な健康被害をもたらします。


最近では、喫煙者は新型コロナウィルスによる肺炎にかかりやすいとの報告もあります。

お口の中はタバコの煙が最初に入ってくる場所ですので、大きな影響を受けてしまいます。

では喫煙すると、お口の中はどうなってしまうのでしょうか。




★喫煙者のお口の特徴

①歯周病

歯周病が喫煙と関連性が強いことは多くの研究により発表されています。

喫煙は糖尿病と並んで歯周病の二大危険因子です。歯周病とは、お口の中の細菌によって歯を支えている歯茎や歯槽骨(顎の骨)が、炎症を起こし、やがて歯を支える骨を溶かして結果的に歯を失う原因となる恐ろしい病気です。


タバコを吸うと、ニコチンの血流阻害作用で唾液の分泌が悪くなり、お口の中の自浄作用が弱まって歯垢(プラーク)や歯石がつきやすくなります。

さらに、タバコの影響で血流が悪くなるため歯茎に栄養が行き届かなくなり、血管萎縮作用で歯茎からの出血が止められてしまうため、歯周病に気付きにくくなります。

気付いた時には重度の歯周病になっている事も珍しくないです。


他にも、タバコに含まれる有害物質の影響で体の免疫力が下がり、糖尿病や心疾患、アルツハイマー性認知症などになりやすくなります。まさに負のスパイラルです。



②口臭

タバコの煙に含まれる成分のうち、タールは“ヤニ”とも呼ばれています。油分を含んでいるため、歯や舌に絡みつくように付着し、口腔内にとどまらず肺の内部からもタバコ特有の臭いを発する原因になります。


また、ニコチンにより唾液の分泌が抑制されるので、お口の自浄作用が働かなくなり、口臭が発生しやすくなって悪臭を放ちます。



③見た目の変化

歯にタールが付着すると、歯は茶色く着色します。これは歯磨きでは落とせません。

さらに血管が収縮し、歯茎は不健康な暗紫色になります。また、タバコの有害物質から歯茎を守るために、メラニン色素が作られると、沈着して歯茎や唇の色が黒ずんでしまいます。


タバコの煙は、タバコを吸う人が吸う「主流煙」と、火のついた先から立ち上る「副流煙」に分かれます。

副流煙にも有害成分が含まれていて、ニコチン、タール、一酸化炭素などの成分は主流煙よりも多いといわれています。タバコは周囲の人の健康まで奪ってしまうのです。



最近では様々な禁煙方法があります。ぜひご自身や周りの人の健康のために禁煙しましょう。


横井

すがの歯科医院

埼玉県越谷市にある歯科医院です。 日々の出来事や、歯科情報を発信していきます!

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